こんにちは、shuheiです。
この記事は「ロードバイク Advent Calendar 2024」15日目として寄稿しました。この場を用意してくださり、ありがとうございます。
みなさん、サイクリング中に写真撮ってますか?
この記事はサイクリングに行くときに持っていきたいおすすめのカメラとその持ち運び方法を紹介します。
それでは本日もよろしくお願いします。
おすすめカメラの種類
最近のスマートフォンはレンズが2〜3つ付くのが当たり前になり、画質も綺麗、人混みの観光地でも周りの人物を消す加工ができたりと、大変高性能になっていますが、改めてカメラってどんな種類があるのか見ていきましょう。
一眼レフ
高いカメラというとみなさんパッと頭に思い浮かべられるのは一眼レフというカメラではないでしょうか。
色んなレンズと交換できるけどレンズもまた高価という印象があるかと思います。
ただし大きくて高価でレンズ交換ができるカメラ=一眼レフカメラではないのです!
一眼レフはレンズがひとつしか付いていないという意味の一眼、そして内部に鏡が入っているという意味のレフ(レフレックス)が組み合わさったカメラです。レンズを通った光が鏡で反射されてファインダーに届くことで構図を見ながら撮影ができるカメラなんですね。歴史は長く19世紀の終わり頃に確立されていきました。
代表的な製品
ミラーレス
一眼レフに対してミラーがなくてもファインダーから撮影前にレンズ越しの画面が見れる、ということでミラー無し、ミラーレスと呼びますね。
一眼レフなのにレフレスやレフレックスレスじゃなくミラーレスなのかは言いにくいからでしょうか。
ミラーが入っていなければミラーレスなのでスマートフォンもミラーレスの定義には当てはまっているのですが、一般的には一眼レフと同等の機能がありレンズ交換ができるカメラをミラーレスという分類で呼びます。
最近では多くのプロカメラマンや写真家たちがミラーレス一眼カメラを使って仕事をしています。
オリンピックや世界選手権などのスチル撮影に通信社のカメラマンが発表前の新開発ミラーレス一眼カメラをテスト目的などで使っていてリークでザワつくなんてこともありますね。
代表的な製品
コンパクトデジカメ
コンデジと略して言われることがあります。いわゆるデジカメと言ったらこれを想像する方も多いと思います。
先程お伝えした定義に則ればこちらもミラーレス一眼カメラなのですが、コンデジを指してミラーレスと呼ぶのは一般的ではありません。
レンズ交換もできないことが多いです。その分軽量で小型で持ち運びしやすい製品も多いですね。
代表的な製品
アクションカム
走行映像を撮影するイメージがありますが静止画の撮影もできます。
そしてこれまで特に言及してませんでしたがここまでに紹介した種類のカメラでも動画映像撮影はできます。
ただ車載動画の場合はほとんどのケースでこのアクションカムを使った撮影になると思います。そもそもが自撮り棒やボディマウント、バイクマウントと組み合わせて激しいアクティビティでの利用を想定したカメラだからです。
代表的な製品
スマートフォン
多くの人がスマートフォンを利用して写真撮影や動画撮影を楽しんでおり、サイクリング中のフォトスポット、レース中の友人、経由地での食事から何故かレシートを集める不思議な人たちも同様にスマートフォンでの撮影は経験されていると思います。
なので今回はスマートフォンでの撮影や持ち運び方法については言及しないこととします。
スマートフォンではダメなのか
もちろんダメではありません。ダメではないのですがスマートフォンでは撮れない、あるいは撮りにくい写真映像があることは間違いありません。
今回はスマートフォンと差別化をする為にカメラを持ってサイクリングに行くとして、最初の一台に何を選んだら良いか?という基準で種別ごとに何機種か紹介させてもらいます。
カメラの選び方
その前に、どんな写真映像を撮影したいのか、する機会が多そうなのか、あらかじめ想像しておくとカメラ選びがスムーズになります。
いくつかシチュエーションを挙げるので、自身に当てはまりそうなものはどれか考えてみてください。
サイクリングの途中で愛車と風景を撮りたい
コンデジがおすすめです。
コンデジは広角レンズが搭載されていてレンズ交換は基本的にできませんが、風景撮影がメインの場合はあまりデメリットになりません。
小型軽量で持ち運びやすいので気軽に持って出掛けてモニュメントに自転車を立てかけて海をバックに撮る、なんてシチュエーションにはぴったりです。
立ち寄ったカフェでご飯の写真を撮りたい
コンデジがおすすめです。
カフェやレストランは室内での撮影になるので屋外に比べると暗い場所での撮影になります。
コンデジのレンズは比較的明るく写るレンズが付いていることが多いので、暗い室内でも綺麗に写真が撮れます。
グループライドでみんなが走っている姿を撮りたい
ミラーレスがおすすめです。
100mmから200mmくらいの望遠レンズを付けて遠くから走ってくる仲間を撮影できるのは望遠レンズが付けられるレンズ交換式カメラの強みです。
スマートフォンのカメラでは撮れない写真が撮れるので高いお金を払って買ったカメラが活躍している実感が湧きます。
サイクリング中の走行風景を収めたい
アクションカムがおすすめです。
車載撮影は今のところアクションカムの独壇場です。
耐候性にも強く、防水性も他のカメラではなかなか敵いません。
いろんなマウント方法がありますが、いずれも手でカメラを持たず走行に集中できることは大きな強みです。
走行距離が1回150kmを超えます
コンデジがおすすめです。
サイクリングをしている時間と止まって撮影をしている時間のバランスの問題で距離が100kmを超えてくるとおそらくシャッターチャンスは1〜2箇所がいいところだし、時間もそんなに取れないことが多いと思います。
せっかく重たいミラーレスや一眼レフを持って走ったのに2〜3枚しか撮ってないやというのはさすがにちょっと徒労感があります。
コンデジならば仮に1枚も撮らなくてもそんなにもったいないことをした気にならないのです、軽いから。そういう意味でもコンデジはとても気軽に持ち出せるカメラだと思います。
サイクリングに持っていくおすすめのカメラ
一眼レフ
PENTAX K-3 Mark III
レンズ交換式カメラは一眼レフとミラーレスの選択がありますが、基本的に時代はミラーレスに移行していっています。リムブレーキとディスクブレーキの関係性に似ています。
ですが敢えて一眼レフ続けるぞと声を大きくしているカメラメーカーがRICOHでありPENTAXです。
耐候性に優れておりアウトドアで使う一眼レフといえばで挙げられることも多いです。
価格は約18万円、重量820gで、これにレンズを組み合わせるとなると25万円前後かつ1kgを超えてくる為決してスペックが良いとは言えませんが、今回紹介するカメラの中で最も写真撮影っぽい体験ができるカメラと言えます。
ミラーレス
Sony α7C
サイクリングにおいて軽くて小さい事は良いことです。現状大きさと機能のバランスが最も良い機種がこちらα7Cです。
後継機のα7C IIもあるのですが、価格がボディだけで25万円を超えます。一方こちらのα7Cは19万円前後。当然画素数が増えたり画像処理エンジンが進化したりはしていますが、感覚的にはGarmin Edge 530とEdge540の違いに近いです(この例え合ってるのかな)。
重量はボディ単体509gなのでレンズ交換式カメラではなかなか軽い部類です。どんなレンズを付けるか次第ですが、ゾンダのフロントホイール以下の重さには収まりますね。これポジティブキャンペーンになってるのか微妙ですが。
コンパクトデジカメ
RICOH GR III
RICOHの回し者かな?PENTAXを合わせて2機種目の紹介です。
レンズ交換はできませんしズームもできないコンデジ、と聞くとそんなに良さそうなカメラに見えませんがブルベでよく見るカメラです(PBPでも僕含め何人か持っているのを見かけました)。
その人気の理由は軽さと小ささに反してとても画質がいいことです。
重量257g、横10cm縦6cm幅3cm。大きさで言うとGarmin Edge1050と同等(厚みは倍くらいありますけど)、重さはGR IIIの方が100g程重いくらいです。この比較何か意味あります?
あと見た目もすごくいい。お値段は約16万円。
ただし人気過ぎてなかなか購入できず抽選販売を続けています。すごい。
アクションカム
Insta360 X4
360度カメラの金字塔。他にもアクションカムあるのですが自転車で撮影しようとすると、走りながら画角を決めてとか、レンズをこっちに向けてといった気を回すのが非常に難しいし、不注意による法令違反になりかねません。
しかしこのカメラだと360度撮影してくれるので撮影時は画角や構図を気にする必要がなくなります。撮った後帰ってからゆっくり構図を決めてJpeg出力すれば良いのでサイクリングに集中できるのがとってもいいところ。
お値段も7万円前後で今のところ最安値のカメラです。
ただしアクションカム全般的に言える事ですが、画質に関してはあまり多くは期待できず、立ち止まって落ち着いて撮影できるならば静止画も動画もスマートフォンの方が綺麗な絵が出てきます。
画質よりも撮影機会を逃さないメリットに振り切った機材だと言えるかもしれません。
持ち運び方
それぞれカメラによって運び方が違ってきます。大抵の場合、カメラ自体の(それとレンズ)サイズによって変わってきます。
バックポケットに仕舞う
サイクルジャージのバックポケットに仕舞える大きさのカメラの場合は、何も考えずにバックポケットに収納して、撮影の度に取り出してシャッターを切りましょう。
ただ、バックポケットって冬でも汗で濡れてきます。またポケットの中で暴れてカメラ本体が傷ついてしまうことがあります。
それを防止する為にカメラ用の薄手のカメラケースに入れておくと安心です。
カメラケースの内部は裏起毛になっていたり柔らかい素材でカメラを傷つけにくくなっています。
汗がケースを浸透してしまうことも考えられるのでジップロックも一緒に持っているとより安心できます。
トップチューブバックに格納する
こちらもバックポケットに入るくらいの大きさのカメラ限定の手段ですが、バックポケットに入れるよりもトップチューブバックの方が速写性に優れています。
しかも自分の汗で水没することもありません。
欠点としてはバイクからの微振動をずっと受けることになるので、故障のリスクが他の運び方に比べて高くなります。ですがPBPでもそのように運用して撮影されていた方がいたので大きな問題にはならないかもしれません。
バイクに車載する
アクションカムの場合は車載ができますが、あまりに長時間の場合は外してパックポケットに仕舞えるようにしておくと安心です。
アクションカムのマウントってそんなに強度高くないので走行の微振動がずっと続くと接合部に悪影響が出たりカメラ自体にもダメージが蓄積しないこともありません。特に長めのスティックに付けるつもりならば付け外しができるようにしておきましょう。
カメラストラップをたすき掛けにする
ミラーレスや一眼レフなどバックポケットに入らない大きさのカメラはストラップで肩にかけて腕を通すたすき掛けの状態が便利です。
ただそのままだとカメラの重みで体の前側に落ちてきてしまうので、ストラップを短くして背中の上に乗せるようにしてバランスを保つと走りやすいです。
そうは言ってもヒルクライムでダンシングする時や狭い道で周りに気を遣いながら走っていると落ちてきてしまうし集中力も乱されてしまうので、カメラが落ちてこないよう三点で固定できる専用のストラップを使うとより安定して運べます。
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ただし荷重が片方に掛かりっぱなしになってしまうので、ゆるポタくらいの強度と距離、走行時間の時が限界ですね。感覚的に100km以下10時間以内の時ならばこのスタイルに迷いはありませんが、これを距離か時間のどちらも超えるようなら少し躊躇します。本当に撮影が楽しめるロケーションなのかどうかを検討します。
ザックに入れる
サイクリングはザックを背負ってはいけないと誰が決めたのでしょう。答えは「神様は何も禁止なんかしてない」です。愛してる。
ザックに入れて目的地でカメラを取り出す。一般的な旅行客なら一番最初に思い付く手段ですね。
これまでの手段の中で最も速写性は落ちますが最も確実で故障リスクも少ない持ち運び方です。
雨対策
持ち運びに関して、雨などの荒天のリスクも考えておく必要があります。
天気予報と走る時間、距離次第ですが僕はほぼ毎回大雨が降ってもいいように対策をしています。
大きめのジップロックに入れる
カメラが小さいときは大きめのジップロックをカメラケースに畳んで入れてあります。
そもそも汗で濡れることも考えられるので、暖かい季節で必ず汗だくになるようなら初めからジップロックに入れて持ち運んでいます。
車載のアクションカムの場合も同様です。防水性能は高いのですが、乾いている状態の方が圧倒的に故障リスクが低いので、ジップロックに入れてバックポケットにしまっています。
カメラをドライサックに入れてパッカブルバックパックに仕舞う
ドライサックは大きめのジップロックでも入ればいいのですが、コンデジと違ってポケットやトップチューブバックには入りません。
そこで小さく畳んだパッカブルバックパックをポケットやトップチューブバック、サドルバックに入れておき、いざという時は広げて背負えるようにします。
こちらの商品はたたむと手のひらに乗るくらいのサイズになるので、サイクルジャージのバックポケットにも仕舞うことができます。
パッカブルバックパックはこれ以外でも非常に便利で、サイクリング中に持ち帰り用のお土産を買ったり、テイクアウトしたサンドイッチを5km先の公園に持って行って食べる時などで大活躍しますので、サドルバックに1つ忍ばせておいてみてください。
まとめ
「すべての趣味はカメラに通ずる」というのが僕の座右の銘です。
あらゆる趣味が最終的に綺麗に写真を残して、家族や友人と共有したいと思うようになるからです。
自転車とカメラは相性がいい趣味とは正直言えません。
「自転車って重たい荷物持てないし」「自分にはカメラはよくわからないから」という理由で、本当は綺麗な写真を撮ることに興味があるのに諦めてしまうような人がいないようにとこの記事を書きました。
みなさんの趣味ライフが、より充実して楽しいものとなることを祈っています。
それでは今日はこの辺りで。