こんにちは、shuheiです。
少し前になりますが北アルプスの燕岳と常念岳を2泊3日で縦走してきました。
今回は小屋泊とテント泊を混ぜた変則的な山行だったのでその辺りも紹介できればと思います。
それでは本日もよろしくお願いします。
- パノラマ銀座コース
- 持ち物
- 撮影機材
- 北アルプス大パノラマコース
- 登山口までのアクセス
- DAY1 燕岳登山口出発
- 中房温泉〜合戦小屋
- 合戦小屋〜燕山荘
- 燕山荘〜燕岳
- 燕山荘と天の川
- DAY2 燕山荘からの日の出
- 燕山荘〜 大天荘
- 大天荘〜大天井岳
- 大天荘〜東天井岳
- 東天井岳〜常念小屋
- 常念小屋着
- DAY3 常念小屋〜常念岳
- 常念小屋〜常念岳
- 常念小屋〜一ノ沢
- 一ノ沢タクシー待ち
- 有明荘
- 振り返り
- 総括
パノラマ銀座コース
燕岳常念岳テント泊 / shuheiさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ
今回は北アルプスのパノラマ銀座コースと呼ばれるコースを2泊3日(前泊抜き)で歩いてきました。
パノラマ銀座は燕岳、大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳を結ぶ稜線のことで、槍穂高連峰を見ながら名前の通り大パノラマを楽しむことができるコースです。
今回僕が歩いたのは燕岳、大天井岳、常念岳で、蝶ヶ岳には向かわずに常念岳から一ノ沢に降りるルート。
燕山荘と常念小屋に1泊ずつの2泊3日です。
持ち物
先日の北岳間ノ岳とほとんど同じ装備ですが、テントだけアライテントエアライズ2にしました。
- 大型ザック(Gregoryバルトロ65)
- テント(アライテントエアライズ2)
- ペグ(アライテントスティックペグ×12)
- グランドシート(アライテントグランドシート)
- 3シーズンシュラフ(モンベルダウンハガー#3 800)
- スリーピングマット(サーマレストネオエアーウーバーライトL)
- レインウェア(The North Face クライムライトジャケット、The North Face レインパンツ)
- インサレーション(モンベルアルパインダウンジャケット)
- インナー上(Millet ドライナミックメッシュ、Goldwin クールハイネックロングスリーブ)
- インナー下(Under Armor レギンス)
- ダウンパンツ(Nature Hike ダウンパンツ)
- ダウンシューズ(Nature Hike ダウンシューズ)
- クッカー(SOTOアミカスクッカーコンボ)
- 帽子(The North Face ハット)
- トレランシューズ(Sallomon SENSE RIDE 3)
- ストック(Helinox トレッキングポール2本1セット)
- 水(nalgen広口0.5L、platypusソフトボトル1.0L×2)
撮影機材
そして今回はNikon Z6IIIとNIKKOR Z 24-120mm f/4 Sで初めての登山
北アルプス大パノラマコース
燕山荘へは最もオーソドックスな中房温泉の燕岳登山口から入山し、燕岳に登頂。
燕山荘で小屋泊をし、翌日は大天井岳を越えて常念小屋へ。
テント泊をして、早朝に常念岳を登り、一ノ沢に下山する計画です。
できれば小屋泊かテント泊か、どちらかに統一したかった(両方小屋泊が良かったな……)のですが、事前予約の関係でこの組み合わせになってしまいました。
登山口までのアクセス
単独登山ですし、前泊が必要だったので夜行バスで行きたかったんですが、こちらも予約が取れず、自家用車で向かうことに。
車は中房温泉第二駐車場に停め、下山後は一ノ沢からタクシーで戻ってきます。
この戻りのタクシーがなかなか厄介でした。
DAY1 燕岳登山口出発
仕事終わり、東京から中房温泉まで高速を走らせ、深夜2時頃中房温泉第二駐車場に到着。
翌日7時半まで仮眠をしました。ずいぶんぐっすり。
この日は稜線に上がるだけの予定だったのでかなり遅めのスタートです。
中房温泉〜合戦小屋
登り始めはずっと樹林帯。4箇所のベンチを越えて合戦小屋に着きました。
富士見ベンチからの富士山が見えるとなんか嬉しい。
ベテランそうなお兄さんから「こっちもっと良く見えるよ」と案内して貰いました。
合戦小屋〜燕山荘
合戦小屋では昼食にうどんと名物のスイカを食べます。
割とこれ目当てまである。
この先は北アルプス三大急登、合戦尾根なんですけど毎回そんなにかな?と思いながらいつの間にか開けた場所に。
燕山荘が見えますが、意外と距離があります。
燕山荘〜燕岳
稜線に出ると燕山荘と燕岳。
さすがは北アルプスの女王。誰でも撮れる写真なのに感動してしまう。
ひとしきり撮影を楽しんだら燕山荘で宿泊受付をし、夕食の時間と翌朝の朝食、お弁当の注文を済ませます。
こんな大荷物で小屋泊する人いないんですよ。ハシゴの上にザックを持ち上げるのがしんどい。
荷物をデポしたら、カメラと上着のレインウェアと水だけ入れたアタックザックを背負って燕岳へ向かいます。
途中イルカ岩やメガネ岩を見て燕岳山頂に到着。
最高の景色。
燕山荘と天の川
燕山荘に戻り夕食の時間になるとお馴染みの燕山荘グループの赤沼社長によるお話とホルンの演奏。
四季折々の写真を見せてくれて冬も来たいななんて思ったりもしました。
夜、星も上がってきたのでイルカ岩と燕山荘で天の川撮影に挑戦しました。
少し天気が優れなかったのですが新しいカメラとレンズで初めての星景写真はなかなかに楽しめました。
F4での撮影だったのでISO感度を少し上げたところノイズ自体は乗るんですがあまり気にならないというか、ノイズが綺麗でF4でも行けるじゃんという気持ちにさせてくれる。
実はF1.8の超広角単焦点、SONY FE 14mm F1.8 GMも持っていたのですが、マウントアダプターTECHART TZE-01のファームウェアとZ6IIIが合わずに使うことができませんでした。
この辺の詳しい話はこちらの記事で。
DAY2 燕山荘からの日の出
朝食をいただき、お弁当を受け取り、日の出を少し見てから6時頃出発します。
今日は大天井岳を越えて常念小屋まで行きます。
燕山荘〜 大天荘
パノラマ銀座本番。
右手側には裏銀座縦走ルートの稜線が見えて、奥にはずっと槍ヶ岳が見えます。
景色は最高。天気も最高。
みんなが楽しいと言っていた意味がわかるなーと思いながら大天井岳に向かいます。
道は基本的には平坦ですが、ところどころ岩を迂回したり越えたりする必要があり、たまにルートを見失いそうになるので進行方向や足跡など人が通った跡を見逃さないように注意しながら進みます。
道も狭いのですがあまり通る人が多くないし、朝も早いのですれ違いもほとんどありませんでした。
大天井岳手前の急登が結構大変な登りなのですが、テント泊装備を持ったままの登りは全山行中これがラストと思い頑張ります。
途中お猿さんたちが出迎えてくれました。
大天荘〜大天井岳
大天井岳の肩にある大天荘に到着。
荷物をデポして山頂を堪能してから小屋のテーブルでお弁当をいただきます。
後から知るのですがこの大天荘はランチのインドカレーが名物らしく、ここのナンとカレーを求めて来る登山客もいるんだそうです。
くー、知らなかった。リサーチ不足でした。小屋飯今まであんまり気にしたことなかったんだけど、これからはちゃんと気にしておこう。
大天荘〜東天井岳
11時半、常念小屋に向かって歩きます。
ここからは下り基調(登山でこのワード使うのかな)でなだらかな道が多かったですね。
少し雲行きも怪しくなってきた。
東天井岳の手前で荷物をデポしてさっと山頂を往復。
東天井岳〜常念小屋
荷物を回収して少し休憩していると、他の登山客の方がいらしたので挨拶をしてお話しをしました。
常念小屋からテントをデポして大天井岳往復しているご夫婦、同じように燕山荘から出発して常念小屋に向かう方、大天井岳からいらした方と「常念小屋のテント場はまだ空きがあるかな」「今夜は天気悪くなりそうだね」「明日は蝶ヶ岳まで」「僕は一ノ沢に」なんて話を。
ブルベでもそうなんですけど、何となくこういう会話の距離が自然と近くなるの、良いですよね。
あとは常念小屋に向かうだけ。
テント場はちゃんとあるのだろうか。
常念小屋着
14時半を過ぎた辺りで常念小屋に無事到着。
受付をしてなんとかテントエリアにテントを張れましたが、後から来た方々は小屋の人に許可をもらって、エリアの外にも張っていました。エリア外にも張れるならよっぽどの事がない限りテント張らずに下山したり別の小屋に移動する必要はなさそうです。
テントを張って休憩していたら少しだけ天気が良くなったので雲間を撮影しました。
あれが常念岳かなって思ってたらもっと奥に山頂があるみたい。偽ピークだ。
常念小屋のテント場は岩場のテントサイトで、ペグ打ちはできそうにありませんでした。LunarSoloからエアライズ2にしといてよかった。
ただ、エアマットがパンクしてしまいテープで補強しなければならない事態に。
ネオエアーウーバーライトは以前にもパンクをしてダクトテープでパンク補修をしたんですが、限界かもしれない。平地のキャンプ場とかなら輝くかもしれないけど、キャンプは車で行く事がほとんどなのでもっと嵩張ったり重量のあるマットでいいもんな。
とりあえずの対処だけして、明日も朝は早いので早めの就寝。やっぱりテントは落ち着きますね。
DAY3 常念小屋〜常念岳
最終日です。
夜中に少し雨が降ったようですが、綺麗に星が見えました。
今日は荷物をテントに残したまま常念岳山頂まで行って折り返し、常念小屋から一ノ沢に下山するだけの日です。
常念小屋〜常念岳
日の出前に登り始め、中腹でご来光。
1時間ほどで山頂に到着しました。
蝶ヶ岳、槍ヶ岳、穂高連峰まで隅々まで見渡せる山頂で朝日と雲海に感動しました。
正直百名山だし登っておくかくらいの気持ちで来た常念岳なんですけど、みくびっていてすみませんでした。
常念小屋〜一ノ沢
テント場まで戻って、小屋で買ったカップヌードルをいただきます。
さて、下山を始める前にタクシーを呼びます。
常念岳の登山口、一ノ沢はバスがありません。人里に降りるまではタクシーに乗らなければいけないのですが、一ノ沢は携帯の電波が届かないんですね。
それどころか常念小屋がある常念乗越を少しでも降って谷に入ってしまうと電波がほとんど届きません。
その為、ここ常念小屋でタクシーの予約をしておかなければならないんです。
常念小屋付近もほとんど電波が入らず、常念乗越の登山道入口付近(街に近い東側)でようやく電波が入るので、そこからタクシー会社に電話をし、下山開始時刻、下山完了予定時刻、人数、行き先を伝えます。
僕は今回南安タクシーにお願いしましたが、安曇観光タクシー、あづみの第一交通にもお願いできるようです。
もし携帯電話の電波が入らなかったり、バッテリー切れなどで自分で連絡ができない場合は、常念小屋にお願いすると100円で南安タクシーに予約をしてくれるそうです。
今回は8時頃常念乗越を出発、12時に一ノ沢に下山するつもりで予約をして出発しました。
途中小さな渡渉箇所が何箇所かありましたが、気をつけて渡ればギリギリ濡れないくらいの渡渉です。
一ノ沢の名の通り、沢を降っていきます。
一度だけ補給食を食べる為に休憩をして、サッサと降って11時少し前に下山完了。
一ノ沢タクシー待ち
下山すると15人くらいタクシー待ちをしているようでした。
予約より1時間も早く着いてしまったのですが、結局ここから2時間ほど待ってようやく迎えに来てもらえました。
登山口はここ以外もあるので、この日は忙しかったのだと思います。
穂高駅行きだと他の方と乗り合いができたのですが、中房温泉まで行く人はそうそうおらず。
写真にある通り12,000円程度の交通費で無事駐車場まで戻れました。
有明荘
燕山荘で宿泊した時にいただいた有明荘の日帰り温泉割引券を使ってひとっ風呂。3日ぶりに体を洗い流せました。
振り返り
エアマットについて
THERMAREST ネオエアーウーバーライトのRサイズを使いましたが、二度目のパンク。
常念小屋はゴツゴツした岩場のテント場だったので大丈夫かな?と心配していたんですが、やはり厳しかったようです。
次回がいつになるかわかりませんが、次はクローズドセルタイプのZライトソルにしようかな。
と思い代理店のホームページ行ったらネオエアーウーバーライト生産終了してる……。これパンクが多かったからじゃないんですかね……?
カメラについて
今回初めてNikon Z6III + NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sを登山に持っていきましたが、ソロでは最高の組み合わせでした。
しかしやはり望遠域が少し足りないと感じたので、グループ登山では24-200mmの方が重宝するかもしれません。お猿さん達や雷鳥も120mmだと少し短かったです。
星景写真もF4でもそれなりに満足いく撮影ができたのですが、やはりできればF値の低い単焦点レンズで撮りたかったなと思います。
今回マウントアダプターが動かず、FE 14mm F1.8 GMが完全に文鎮と化してしまったのは重量的にも勿体なかったですね。
事前にテストをすれば良かったです。
レンズに限らず、当日持って行く装備は事前に稼働テストしておくと安心ですね。
スケジュールについて
おそらく健脚の方なら1泊で充分だったはずですが、敢えて2泊にしてのんびりと回れるようにしました。
僕は撮影の時間も確保したいし体力的にも無理して行くより楽しんで歩けることを優先したいと思った為です。
表銀座縦走や大天井岳ピストンでは1日目で大天井岳まで行くのだと思いますが、2日目に登ってる最中に「よくここまで1日で来れるな……」と感心してしまいました。
1000mアップを含む10時間行動は僕にとってはなかなかにハードモードなんですよね。
総括
久しぶりの2泊の登山でした。
基本的に稜線まで上がってしまえば、そこから先はご褒美タイムが続くので、縦走が好まれる理由を再認識しました。
次はいつ行けるか分からないですが、北アルプスなら次は後立山の岩稜帯を歩けたらいいなと思います。
それでは今日はこのあたりで。