こんにちは、shuheiです。
ニコンのAPS-CセンサーZマウントカメラ、Zfcのレビューをしていきます。
発売日当日に購入し、これまで6000枚以上シャッターを切ってきました。
それでは本日もよろしくお願いします。
- Nikon Zfc
- Nikon Zfcの評価
- 軽量で小型
- 暗部ノイズが乗りにくい
- 価格が比較的手頃
- デザイン、質感が良い
- ISOオート設定が瞬時にできない
- バリアングル液晶がネガティブな場面もある
- ボディ内手ブレ補正がない
- ヘッドホン端子、サブセレクター、レリーズ端子など重要な機能がオミットされている
- まとめ
Nikon Zfc
2021年7月に発売されたNikon ZマウントのDXセンサー(= APS-Cセンサー)搭載機としては2機種目となるカメラ。
往年の名機Nikon FM2の見た目を踏襲しつつも、その中身は最新のデジタルミラーレスカメラという売りで発売となりました。
Nikon Zfcの評価
デザイン★★★★★
画質★★★★☆
操作性★★★☆☆
バッテリー★★★★☆
携帯性★★★★☆
機能性★★★★☆
液晶★★★★☆
ホールド感★★☆☆☆
総評
クラシカルなデザインと軽量小型なカメラ。ちょっとしたお散歩や旅行にに連れて行きたくなる一方で、しっかり撮りたい時にもキチンと活躍してくれます。
ファッションアイテム感覚で持ち出せるので、手頃な価格で初めてレンズ交換式カメラを手に取る方に特におすすめな1台です。
良い点
- 軽量で小型
- 暗部ノイズが乗りにくい
- 価格が比較的手頃
- デザイン、質感が良い
悪い点
- ISOオート設定が瞬時にできない
- バリアングル液晶がネガティブな場面もある
- ボディ内手ブレ補正がない
- ヘッドホン端子、サブセレクターなど重要な機能がオミットされている
軽量で小型
つまり登山にぴったりなカメラ。
バッテリー込み445g、横幅13.5cmと付けるレンズにもよりますが最近のフルサイズカメラと比較しても非常に軽量です。
メイン機のNikon Z6III + NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sだと800gを越え、重たいと感じる場面もありますが、Nikon Zfc + NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRのキットレンズ構成だと500gちょい、肩や首に掛けて一日中歩いても大きな負担に感じません。
暗部ノイズが乗りにくい
スナップ写真は屋外が多いですが、散歩中立ち寄ったカフェやレストランでの室内撮影、夕方から夜間にかけての撮影もあるので、暗所耐性が気になるところ。
フルサイズセンサーに比べ画素ピッチが小さくなりがちなAPS-Cセンサーは暗所に弱い傾向にあります。
Zfcも確かにZ6やZ6IIIと比べると少しノイズが乗りやすいのですが、実用上は気にならないレベルで綺麗に撮影ができました。
また、星景写真撮影にも持ち出してみましたが、こちらも問題なく撮影できました。むしろF3.5のキットレンズでこれだけ撮れるなら充分ではないかと思いました。
価格が比較的手頃
昨今の物価上昇や為替相場の影響でカメラもレンズも値段が高くなりがちですが、Zfcはボディ単体約13万円、レンズセットで15万円と、その他のカメラと比較すると手頃な価格設定です。
発売から4年ほど経っていることもあり、中古なら10万円前後で手に入りそう。
デザイン、質感が良い
往年の名機、Nikon FM2を彷彿させるクラシカルでレトロなデザインは、多くのカメラファンを魅了しています。
質感はシャッターフィール含め、手に馴染む感じが気に入っています。
ベースはシルバーとブラックで選択でき、さらにNikonのプレミアムエクステリア張替サービスで合皮部分の色変えが有償ですができます。
僕はシルバーに黒革の初期の状態で使っていますが、オリーブグリーンにしてもいいかも。
レトロデザインのZfcはオールドレンズ風のレンズが似合いそうです。
キットレンズのNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR シルバー、もしくはNIKKOR Z 28mm f/2.8 Special Edition、NIKKOR Z 40mm f/2 SEはZfcに付けた時に映えるようにデザインされています。
他にもサードパーティレンズですが、TTArtisanや7Artisansも魅力的なデザインのZマウントレンズがあります。
また、非常に魅力的なアクセサリーもたくさんあるので、ちまちまとカスタマイズしたり小物を揃えたりするのも楽しいカメラです。
ISOオート設定が瞬時にできない
さて、ここからは少し気になる点を。
まずはISOダイアルの使い勝手の悪さが一番気になります。
僕はMモード + ISOオートで撮影することがとても多いのですが、たまにISOを自分で設定したいことがあります。
Z6やZ6IIIでは瞬時にISOオートとISO手動設定を切り替えられるのですが、Zfcに関してはメニュー画面の撮影メニューからISOの設定に入り、そこでISOオートを外さないといけません。
簡易的に露出ダイヤルでISOをいじることはできるんですが、ちょっとやりたいこととマッチしないんですよね。
バリアングル液晶がネガティブな場面もある
もうすっかりバリアングル派の僕ですが、当然あらゆる面で優れているというわけではないです。
スっと取り出して撮影する場面ではチルト液晶の方がすぐに撮影できますし、構図を作る時も横位置撮影ならチルト液晶と光軸がずれないので正面を向けやすいです。
軽量で小さいカメラならではのカジュアルな撮影にはチルト液晶の方が向いている場面が多いかもしれません。
ですが個人的にはこのバリアングル液晶、フィルムカメラの裏蓋の機構を模しているように見えるので、見た目的に好きです。
ボディ内手ブレ補正がない
カメラ側に手ブレ補正がないので、手ブレ補正が搭載されているレンズを使わないと手ぶれを抑えることができません。
現時点で手ブレ補正が付いているレンズはキットレンズのNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR、NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRなど、いくつかのレンズには搭載されていますが、すべてのレンズに搭載されているわけではありません。
とはいえ、いくら手ブレを抑えても、被写体ブレはカメラやレンズの機構では抑えられないので、シャッタースピードを速くしISO感度を上げて撮影した方が良さそうです。
ヘッドホン端子、サブセレクター、レリーズ端子など重要な機能がオミットされている
動画撮影時の音声モニター用のヘッドホン端子、フォーカス位置を調整するグリグリ、三脚に設置してブレを完全に抑えたい時のレリーズが利用できません。
個人的にはサブセレクターはなくてもなんとかなりますが、レリーズは少し困りものです。
ヘッドホン端子は今までも使ったことないかな……。動画で音声をしっかり拾いたいことがあんまりなかったので。
まとめ
とにかく見た目が素敵なカメラですが、それだけにとどまらない実用性抜群のZマウントのカメラです。
特に日中のみの日帰り登山では軽量コンパクトであることでとても相性のいい場面だと感じています。
一方で防滴防塵についてはフルサイズのZ6系、Z5系にはわずかに劣るようなので、本当に青天時に限るかな。
最近はGR IIIや最近購入したZ6IIIに出番を奪われてしまい、あまり撮影の機会がないんですが、それでも手放せない魅力があります。
それでは今日はこの辺りで。