
こんにちは、shuheiです。
みなさん、登山中に写真撮ってますか?
スマホでも十分綺麗な写真が撮れる時代になりましたが、登山という特殊な環境では専用のカメラがあると撮影の幅がぐっと広がります。
この記事では登山に最適なカメラの選び方と、おすすめの機種を紹介していきます。
それでは本日もよろしくお願いします。
- 登山に一眼カメラを持って行こう
- 登山で何を撮りたいか
- センサーサイズを決めよう
- 登山カメラ選びの優先順位
- その他の重要な機能
- レンズ選び
- その他機材
- 持ち運びと防水対策
- おすすめの登山用カメラ
- まとめ
登山に一眼カメラを持って行こう
まずは基本的なカメラの種類から確認しましょう。
一眼レフ

一眼レフはレンズを通った光が内部のミラーで反射されてファインダーに届く仕組みのカメラです。
最近ではめっきり少なくなってしまいました。
主な一眼レフカメラ
ミラーレス一眼

一方でミラーレス一眼は、その名の通りミラーが入っていないカメラのことを指します。
2020年頃から主流はミラーレスに移り、プロの写真家やカメラマンもミラーレスに移行している方がたくさんいます。
厳密に言えばスマホもコンパクトデジカメもミラーレスですが、一般的にはレンズ交換式のミラーレス一眼カメラのことをミラーレス一眼とか単にミラーレスと呼んでいます。
主なミラーレス一眼カメラ
登山で何を撮りたいか
カメラ選びの前に、登山でどんな写真を撮りたいのか想像してみましょう。
風景メインで撮影したい
山頂からの景色や稜線の美しさを記録したい場合は、広角レンズが活躍します。
24〜35mm程度の焦点距離で広大な景色をダイナミックに撮影すると良いと思います。
仲間と一緒に記念写真を撮りたい
複数人での登山では、少し離れた位置から全員を撮影できる200mmくらいまでの望遠レンズがあると便利です。
天の川や星空を撮りたい
山小屋泊や山頂でのテント泊では、都市部では見られない美しい星空に出会えます。
暗所での撮影性能や絞りを大きく開けて光をたくさん取り込むことができるレンズが重要になってきます。
センサーサイズを決めよう
カメラのセンサーサイズは画質や本体サイズに大きく影響します。
フルサイズ

一般的に大きなセンサーサイズで、高画質と高感度性能を誇ります。
天の川撮影など暗所での撮影には最適ですが、本体もレンズも大きく重くなりがちです。
主なフルサイズセンサーのカメラ
APS-C

フルサイズと比べてサイズ感のバランスが良く、ボディもレンズも小型で安価な傾向にあります。
ただし、レンズの種類はフルサイズに比べて選択肢が限られます。
主なAPS-Cセンサーのカメラ
フォーサーズ
マイクロフォーサーズというシステムで使われている4/3インチのセンサーで、最も小型軽量にまとまります。
暗所耐性はフルサイズほど高くありませんが、天の川を撮らないなら十分な性能です。
主なマイクロフォーサーズシステムのカメラ
登山カメラ選びの優先順位
登山でのカメラ選びは人によって重視するポイントが異なりますが、僕なりの基準では以下の順番で考えることが多いです。
壊れにくいこと
登山中のカメラ故障の主な原因は以下の3点。
- 落下やぶつけるなどの物理的破損
- 雨や雪による浸水
- 結露による内部の腐食
これらを防ぐためには、レンズ込みで防滴防塵機能があるカメラやマグネシウム合金でできたカメラを選びましょう。
また、山の上は下界と比べて気温が低いので、-10℃でも動作する耐寒性能があると安心です。
小型なこと
登山では荷物の軽量化が重要です。
ドライバッグに入れて持ち運ぶことを考えると、ドライバッグに入るサイズであることが使いやすさの条件になります。
軽量なこと
小型であることとある程度条件は似ていますが、軽量であることも重要です。
重量はレンズとボディを合わせて1kgを目安に考えましょう。1kg以内だと軽量ですが、フルサイズカメラだとなかなか厳しいかもしれません。
2kgを超えると登山で使うにはかなり重たく感じるでしょう。
ただし、軽量にこだわりすぎて必要な機能を犠牲にしないよう注意が必要です。
その他の重要な機能
手ぶれ補正
ボディかレンズのどちらかに手ぶれ補正が付いていると、手持ち撮影での失敗が減らせます。
オートフォーカス性能
ライチョウやシカなどの野生動物を撮影しないなら、そこまで高性能である必要はありません。
バッテリー持ち
寒冷地ではバッテリーの消耗が早くなります。
バッテリーの持ちが良いカメラを選び、念のため予備バッテリーを用意しておくと安心です。
レンズ選び
カメラ単体では撮影できません。
どんな写真を撮るかによって必要なレンズが変わってきます。
風景

24mmから始まる標準レンズがおすすめです。
カメラを買うと付いてくる標準キットレンズで十分かと思います。
草花や蝶などの虫

24mmから始まる標準レンズでもよいですが、100mmくらいまでの中望遠域が使えると便利です。
また等倍撮影が可能なマクロレンスがあれば花の中心を大きく切り取った印象的な写真が撮れます。
人物や動く野生動物

人物なら50mmから100mm前後、野生動物なら200mmくらいまでの望遠レンズがあると対応しやすいと思います。
ただ、200mmにもなると一般的にはかなり重たく長いレンズになってしまいがちなので、なるべく軽くて小さい望遠レンズを選ぶようにしましょう。
そういった時にマイクロフォーサーズシステムならば100mm程度のレンズで35mm換算で200mmまで寄れるようになるので、システム全体が軽く軽量なのに望遠域をカバーできるようになります。
星空や天の川
F2.8以下の広角レンズが必要になってきます。
可能であれば20mm F1.8クラスの超広角レンズでダイナミックに切り取りたいところです。
その他機材
三脚
小型で良いので用意があると便利な場面がたくさんあります。
集合写真を撮ったり、手持ちでは撮影できないマクロレンズでの接写や、長秒露光を前提とした星空の撮影には三脚がほぼ必須となります。
ブロワー
登山中は砂埃がよく舞うような環境なので、レンズやカメラに砂が付いてしまうことがあります。
そんな時にブロワーで飛ばしてケアをすると写真に余計な汚れが写らなくなりますし、故障の原因も防ぐことができます。
持ち運びと防水対策
ドライバッグに入れて持ち運ぶことで、急な雨でも安心です。
おすすめはモンベルのプロテクションアクアペル。これを使うようになってから一度も浸水で故障したことがありません。
おすすめの登山用カメラ
フルサイズミラーレス一眼カメラ
Nikon Z5II

バランスの取れた性能とフルサイズとしては手頃な価格のミラーレス一眼カメラです。
防滴防塵も備わっており、ボディ内手ぶれ補正機構も当然のように搭載しています。
暗所耐性にも優れているので星空を撮る星景写真撮影にも挑戦できます。
Nikon Z6III

一応自分の機材もおすすめしておきます。
Z5IIと比べて少々値段が張りますが、風景写真や星景写真はもちろん、動画の性能もこの価格帯であればピカイチです。
キットレンズのNIKKOR Z 24-120mm f/4 Sはまさに登山の為に開発されたような焦点距離のレンズで、頑張れば星景写真撮影もこなせる優秀な組み合わせです。
SONY α7C II
ファインダーとグリップが小さくなっており、持ち運びがしやすいフルサイズミラーレス一眼カメラ。
たぶん山で一番よく見るフルサイズミラーレス一眼カメラかもしれないです。
ソニーはサードパーティレンズも非常に豊富で、使用者も多い為、情報が手に入りやすいのは初心者にとって心強いのかなと思います。
風景から草花、なんでも撮れるカメラボディです。
APS-Cミラーレス一眼カメラ
Nikon Z30
ファインダーがオミットされている為、とても軽量小型になったAPS-Cミラーレス一眼カメラです。
ただしボディ内手ぶれ補正がないのでレンズ内手ぶれ補正が付いたレンズかシャッタースピード上げるか三脚に据えて手ブレが起きないように気をつけて撮影してください。
キットレンズのNIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRならレンズ内手ぶれ補正も付いていますし、焦点距離も使いやすいので安心です。
マイクロフォーサーズミラーレス一眼カメラ
OM SYSTEM OM-5
こちらも登山では非常に人気のあるカメラ。
センサーサイズは小さいものの、登山をはじめとした風景写真には十分なサイズな上、カメラボディやレンズも小さく軽くなるのでおすすめです。
最近発表されたII型も良さそう。
コンパクトデジタルカメラ
RICOH GR III

レンズ交換もできない単焦点レンズな為、万能ではありませんが、ここまで小型軽量にも関わらず今回紹介したどのカメラにも引けを取らない画質は圧巻です。
換算28mmの広角レンズは風景撮影にピッタリ。
トレランの時など、本当に極小の装備であってもポケットに忍ばせておけるカメラで、とりあえず持って行こうが気軽にできるのがポイントです。
欠点は人気が高すぎてなかなか手に入らないこと。
Nikon COOLPIX P1100
広角から超望遠までこれ一つで撮影可能なコンデジです。
ただそこまで小さくはないので、他のミラーレスカメラと同じくらいの大きさは想定した方がいいかも。
レンズ交換なく広角から超望遠まで撮影できるので装備全体が軽くなることが最大の魅力です。
まとめ

登山での一眼カメラ選びは画質と携帯性のバランスがとても重要です。
自分のスタイルにあった最適なカメラの選択の一助になれば嬉しいです。
何より山行が苦しいものになっては本末転倒なので、まずは登山を楽しめる事を考えてみてください。
それでは今日はこのあたりで。