皆既月食撮影を攻略する技術(2026年版)

こんにちは、shuheiです。

2026年3月3日ひな祭りの夜、半年ぶりに日本で全国的に皆既月食が見られます。

 

前回2025年9月の皆既月食から約半年、今回は夕方から夜にかけて全国で観測でき、天候に恵まれれば非常に好条件で観測できる皆既月食です。

この機会にぜひ皆既月食撮影を楽しんでもらうために、撮影準備、機材、場所選び、撮影設定など、皆既月食攻略法をお届けします。

 

前回2025年9月に向けた皆既月食の準備記事と実際の撮影記もありますので、よかったらそちらも参考にしてみてください。

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意外と難しくない皆既月食撮影!

それでは本日もよろしくお願いします。

皆既月食とは

Nikon Z6, SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary, 0.5s, F8, ISO 1600

簡単に皆既月食という天文現象についておさらいしておきましょう。

皆既月食とは、地球が太陽と月の間に入り、地球の影が月を完全に覆う現象です。

このとき、地球の大気を通った赤い光だけが月に届くため月が赤く見えます。

満月の時に起こり、肉眼でも赤銅色と呼ばれる暗く光る月を鑑賞できます。

 

前回はおよそ半年前の2025年9月8日の午前3時ごろから夜明けかけて観測できたのですが、今回2026年3月3日は19時前に部分食がはじまり22時過ぎに終わるので小中学生のお子さんでも空がひらけている場所であれば自宅でも鑑賞できる非常に好条件な月食です。

 

この機会を逃すと次は2029年と少し先になりますが、なんと元日に皆既月食が見られるので初詣の最中に月食鑑賞なんて方も出てきそうですね。

月食当日のタイムテーブル

まずは月食当日の動きを決めたいので、タイムテーブルを確認します。

ここでは東京都内での月食の状態と時刻、そしてその時の月の高度をまとめました。

日本列島の東西で食の進み方に時差はありませんが高度には若干の差が見られます。

現象 時刻 高度
半影食の始まり 17:42 2.6°
部分食の始まり 18:49 15.4°
皆既食の始まり 20:04 29.7°
食の最大 20:33 35.3°
皆既食の終わり 21:03 40.6°
部分食の終わり 22:17 52.2°
半影食の終わり 23:24 58.6°

各現象の時刻をざっくりでもいいので把握し、実際の撮影スケジュールを組みます。

皆既食の始まりと終わりは特に月の明るさが顕著に変わるタイミングなので、場合によっては細かくカメラの設定を変更しながら撮影することになります。

 

今回は月の出からまもなく部分食が始まるので東から東南東にかけて開けた場所で観測すると良さそうです。

月の高度によっては建物や山に隠れてしまって観測できないということにもなるので事前に撮影場所を見繕っておきましょう。

また3月上旬はまだまだ寒い時季です。部分食からフルで観測すると3時間半くらいその場でじっとしていないといけないので防寒対策もしっかり準備してください。

撮影機材の準備

皆既月食を撮影のために機材の準備しましょう。

カメラ

一眼レフ、ミラーレスなどのレンズ交換式の一眼カメラが最も対応力が高いですが、高倍率ズームができるコンデジも十分活躍できます。

皆既月食中の月はかなり暗い被写体になるので暗所ノイズが出にくいカメラを選べると尚良いです。

 

また月をアップで撮影するならAPS-Cセンサー、あるいはフォーサーズセンサーのカメラだと望遠レンズを活かしやすいことがあります。

フルサイズセンサーのカメラと比べて同じ焦点距離のレンズを使った場合にも月を大きく撮影することができます。

例えばフルサイズで200mmのレンズを使った場合、Nikon Z50IIやSony ZV-E10ならば300mm相当のレンズとして撮影できるのが小さなセンサーのカメラを使う強みです。

レンズ

月を大きく撮影したいなら望遠レンズ、皆既月食を含んだ風景を撮影したい場合は標準からやや広角のレンズを使うのがおすすめです。

 

望遠ならトリミングをするとしても300mm程度、できれば400mmより長いレンズが選べると理想です。

よくあるAPS-C用のズームレンズで50-250mmというレンズがありますが、これをAPS-Cセンサーのカメラで撮影すると375mm相当で撮影できるので、それなりに月を大きく写すことができます。

三脚

繰り返しになりますが、皆既月食中の月はかなり暗い被写体です。

そのためシャッタースピードも数秒となることがあるので、手持ち撮影はあまり現実的ではありません。可能な限り三脚を利用してください。

 

おすすめはLeofotoのレンジャーシリーズというカーボン三脚です。

カーボンの割に比較的安価で作りもしっかりしています。

その他便利グッズ

必須とは言わないけど、まああるに越したことはないよね、というようなものを紹介します。

レンズヒーター

レンズの曇り防止に役立ちます。

せっかくの最高の一枚が撮れたと思っても、レンズが曇っていて写真がボヤけてしまっては悲しすぎます。

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レリーズ

カメラに触れることなくシャッターを切れるので手ブレしなくなります。

予備バッテリー

数時間インターバル撮影をし続けるというような運用をするならあると安心です。

椅子やレジャーシート

都内の路上などでは使いにくいと思いますが、広い公園や河川敷など、人があまり密集していない場所ならば使いやすいと思います。

ただしレジャーシートは地面から冷えが伝わるので、防寒対策をしっかりしてください。

ヘッドライト

明かりがない暗い場所でカメラの設営をしないといけなくなります。

スマホのライトだと片手が塞がってしまいますがヘッドライトなら両手で作業できます。

撤収時の忘れ物防止にも役立ちます。

ポータブル赤道儀

かなりコアな天体ファンなら持っているかもしれません。

月を自動追尾してくれるので望遠での撮影がとても楽になります。

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撮影場所

撮影場所のリサーチも事前に行っておきましょう。

できれば2〜3箇所目星をつけておくと、天気が崩れた時に晴れている別の撮影場所に変更がしやすくなります。

 

夜空の撮影は光害が問題になることが多いですが、星や天の川を撮影する時ほど意識する必要はありません。もちろん光害が少ないに越したことはありません。

撮影設定

皆既月食は時間によって明るさが大きく変わる被写体です。

そのため細かく設定を変えていける様にしておきましょう。

マニュアルモード(Mモード)

まずは撮影設定をマニュアルにします。

マニュアルフォーカス

ピント合わせもマニュアルフォーカスにしましょう。

基本的に無限遠でいいのですが、レンズによって無限遠のフォーカス位置って微妙に違うのでやはり手動で合わせたほうが速いし確実です。

ホワイトバランス

太陽光がおすすめです。

各段階の露出設定

皆既月食の各段階の露出設定をまとめてみました。
この設定を参考にご自身で調整してみてください。

尚、RAW現像を前提とした設定になっているので、全体的に若干アンダー気味にはなります。

現象 SS F値 ISO感度
満月 1/1600s F8 ISO 400
部分食 1/80s F8 ISO 2000
部分食(影に合わせる場合) 1/20s F6.3 ISO 4000
皆既食 1/4s F6.3 ISO 4000

Nikon Zfc, SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary, 1/1600s, F8, ISO 400

Nikon Zfc, SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary, 1/20s, F6.3, ISO 4000

Nikon Zfc, SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary, 1/4s, F6.3, ISO 4000

Nikon Zfc, SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporary, 1/80s, F6.3, ISO 2000

まとめ

今回の皆既月食を逃すと次は3年後と少し間が空いてしまいます。

この機会を逃さない様にしっかりと準備して皆既月食撮影に挑戦してみてください。

 

では今日はこのあたりで。